音声疾患
音声疾患
人それぞれ声は異なり、顔をみなくても声を聴いただけで誰かわかることと思います。ノド仏の内側に一対の声帯があり、そこで声が作られます。いつもと違う声になった、大きな声が出なくなった、高い声が出づらい、などの症状が現れます。
時間とともに改善してくれば軽度の感冒の一症状であった可能性がありますが、数日間以上経過しても全く変化のないときには以下の病気になっている可能性があります。
上記のように直ぐに自然に改善するものから、治療をしても2週間ほど改善に時間が必要なものまで、その程度はさまざまです。
声帯に強度な咳・過度の大声の使用などで炎症性腫瘤ができる病気です。
学校・保育園の先生など声の使用頻度が高い方々に生じる炎症性腫瘤病変です。
喫煙歴が長く、かつ声の使用頻度が高い方々に生じる炎症性腫瘤病変です。
声の調整をしている反回神経に異常が生じると、声帯運動がわるくなり結果として息漏れするような声になる病気です。
声帯もその内側には筋肉があり、筋肉活動で発生しています。ノドの筋肉も足腰の筋肉と同様に、痩せてくると良い声が出しづらくなります。
鼻腔から喉頭ファイバースコピーという内視鏡を挿入して、発声しているときと呼吸しているときの声帯の形態・運動状況を確認します。同時にストロボスコピーという検査も併せて施行して発声時の声帯振動を確認します。また発生機能検査・音響分析といった発声に特化した検査で発声状態を精査します。
炎症性変化であれば内服薬・外用薬での保存的治療、また音声リハビリテーションで声の使い方を注意するだけで改善する場合もあります。反回神経麻痺・加齢性変化に対しては声帯内コラーゲン注入といった治療もあります。また、保存的治療に抵抗である場合には外科的治療が必要になる場合もあります。