頸部腫脹に対する臨床検査科|オトクリニックわたらせ|足利市の耳鼻咽喉科|難聴・耳鳴り・補聴器

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頸部腫脹に対する臨床検査科

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頸部腫脹とは

頸部腫脹とは

頸部は下顎骨(顎の骨)から前方は鎖骨・側方は肩関節・後方は肩甲骨までの範囲になり、かつ前頸部・側頸部・後頸部に分かれています。その中でも耳鼻咽喉科頭頸部外科の守備範囲は前頸部から側頸部の部分になります。その部分には耳下腺・顎下腺などの唾液腺、甲状腺、頸部リンパ節という臓器が含まれており、それらの臓器に病気が発症すると『顎の下が腫れた』『耳の下が腫れた』『頸の真ん中が腫れた』などの症状が現れます。これらが頸部腫脹といわれる状態になります。

原因・疾患

唾液腺腫瘍

耳下腺・顎下腺という唾液を産生する臓器の腫脹です。細菌感染やウイルス感染といった感染症で腫れる場合と、腫瘍性疾患で腫れる場合があります。
感染症の場合には痛みを伴うことが多いですし、腫瘍性病変には良性・悪性がありますが、いずれも通常は痛みを伴いません。また唾石が発症すると痛みを伴う腫れを食事のたびに認めることもあります。

甲状腺腫瘍

循環・代謝を調節している甲状腺ホルモンを産生している臓器が甲状腺です。唾液腺同様に、感染性に腫脹する場合と、腫瘍性に腫脹する場合の他に、産生されるホルモン量の増減に伴って腫脹することもあります。

リンパ節腫脹

頸部には片側だけで100個を超えるリンパ節が存在しています。体内に異物が侵入(感染症)・出現(腫瘍の転移)などで、もともと米粒大であったリンパ節が腫脹することがあります。感染症では痛みが伴っており、腫瘍性の場合には多くは痛みがありません。

検査について

直接頸部を触診することで腫脹の性状・形状を確認します。そのうえで、血液検査・頸部超音波検査、耳・鼻・咽喉頭の観察で精査します。また腫瘍性が疑われる場合には超音波検査科下に穿刺吸引細胞診といって、腫脹している部分から細胞を採取して、病理組織診断をします。

治療について

炎症性病変であれば内服などの保存的治療を、腫瘍性病変であれば、定期的に経過観察をするか外科的治療が必要かを検討します。